鉄道用地管理業務は、東海旅客鉄道株式会社の新幹線及び在来線沿線での鉄道事業に必要な用地を管理する作業です。具体的には、測量業務に関連した各業種に分かれ各細目により、管理・測量を行っています。なお、鉄道沿線作業や鉄道敷地内での業務にあたるためには、鉄道輸送の安全を目的に特定の資格を有した「工事管理者」の常駐が義務づけられています。
■鉄道作業の保安体制
■工事管理者とは
鉄道付近において、調査・測量・工事等を行う場合、鉄道事業者が定める資格者である「工事管理者」が現場に常駐して、事故防⽌の指導及び安全管理を行います。弊社では、30数名の社員が、この資格を保有し測量・管理業務に携わっています。
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安全講習会
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作業前打ち合わせ
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列車待避風景
JR東海の用地管理業務を行うには、その知識と経験が必要なことから、JRから認定を受けた『用地管理技術者』を配置して業務を実施しています。
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テキスト学習
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OJT風景
巡回とは、鉄道用地沿いを徒歩により、用地境界標やさく垣等の施設構造物の異常の有無を確認する作業です。異常を発見すれば、現地において携帯用の用地管理システム端末にその内容を入力処理して、携帯電話回線で関係者に送信するなど業務のスピード化に努めています。
また、全区間を数年周期でVRSを使用して、従前の測量成果と比較検証を行い用地境界標の微細な移動も見逃しません。
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用地巡回
(携帯用 用地管理システム端末) -
VRS 測量
用地境界立会とは、東海旅客鉄道(株)沿線の鉄道事業用地について、隣接地所有者など関係者様を対象に用地境界の現地確認を行うものです。必要により確認書の取り交わしも行います。
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用地資料の確認
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現地確認
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確認書取り交わし準備
改測とは、鉄道沿線の環境・地形等(隣接地番など)が変化してきている区域を改めて測量し、用地管理図を最良のものに書き換えていく作業です。
具体的には用地管理図や登記資料を基に用地境界を測量(用地境界測量)します。
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改測作業(駅構内)
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改測作業(駅間)
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用地杭の塗色
用地境界標補植とは、巡回業務や改測業務で発見した用地境界標の異常(破損・脱落・腐朽)箇所を整備する作業です。また、用地境界標が脱落・破損等の箇所は復元測量を実施して境界の確認を行って用地境界標の設置作業も行います。具体的には、用地管理図・公図・測量図等と照合して、復元測量を行い、仮杭を設置します。その後、隣接地所有者と境界確認を行い同意を得た後に、用地境界標を設置することになります。
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復元測量
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境界確認
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用地杭の建植